泉鏡花「星あかり」論 - 意匠としての近代と語りの工夫 -

초록

本稿は泉鏡花作「星あかり」を初出「みだれ橋」から定稿「星あかり」までの本文異同を検討しつつ、明治30年代の同時代言説を踏まえながら作品分析を試みた。「星あかり」は、鏡花が本格的な幻想小説を書きはじめる前に発表された短編小説であり、同時代の言説や風潮の影響を多く見せていた。怪談じみた物語を語りながら、それらの現象を「気の違ひ」であると解説した作品末尾の一文からは、幻覚や幽霊など明治以前までの超自然現象を明治の文明開化に伴って導入された精神病医学によって解釈した明治30年代に顕著に見られた科学主義の影響が窺われる。また、随所で物語の舞台である由比ヶ浜やその近辺の地名を具体的に明記することによって、語りの内容とは不釣り合な近代的リゾート地のイメージを浮彫りにしている。しかし、これら精神医学的言説やリゾート地という物語背景は、怪談じみた物語内容やその語りに施されている工夫とは作中で拮抗しており、これら近代的要素が一つの意匠として使われているに過ぎないことを考察した。

키워드

泉鏡花、「みだれ橋」、「星あかり」、超自然現象、精神医学
제목
泉鏡花「星あかり」論 - 意匠としての近代と語りの工夫 -
저자
유재진
DOI
10.21792/trijpn.2009..47.013
발행일
2009
저널명
일본어문학
47
페이지
243 ~ 260