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「源氏物語絵巻」「東屋一」の空間解読

Authors
김수미
Issue Date
2011
Publisher
한국외국어대학교 일본연구소
Keywords
源氏物語絵巻、詞書、物語本文、空間配置、絵巻の時間
Citation
일본연구, no.49, pp.211 - 228
Indexed
KCI
Journal Title
일본연구
Number
49
Start Page
211
End Page
228
URI
https://scholar.korea.ac.kr/handle/2021.sw.korea/134418
DOI
10.15733/jast.2011..49.211
ISSN
1225-6277
Abstract
本稿は、徳川・五島本「源氏物語絵巻」「東屋一」の段を検討対象として、『源氏物語』本文テキストと、絵巻の詞書を比較・検討し、その内容が絵巻の画面にどのように視覚化されていくのかを考察してみたものである。特に「東屋一」の段の場合、『源氏物語』テキストの本文と、絵巻の詞書を比較してみると、いつくか異る部分が発見された。特に、この絵巻の詞書は、物語本文の部分を削除することによって、右近・少将から、浮舟と距離を置いた女房たちへと物語と主体が変わっている。そのような詞書の改変は、以後の物語場面で噂をする二人の女房たちの存在を描くためであり、その詞書の改変に対応するように、絵巻の画面にも、中君・浮舟の近くにいる右近と少将のほかに、几帳のうしろにもう二人の女房たちが配置されていたのである。即ち、この「東屋一」の段の画面は、一つの物語場面に限って描かれたものではなく、その前後の物語場面、物語の展開まで含めて描かれているものと思われる。さらに、この絵巻の画面における、中君の髪、母屋や廂、几帳、人物の位置などのものも、匂宮が浮舟に言い寄るという<過去>と、その後匂宮と浮舟が結ばれるという<未来>まで含んで描かれ、画面において時間の流れを感じさせるものになっていたのである。佐野みどり氏により 徳川・五島本「源氏物語絵巻」は、原則として時間の展開を含まない「段落式絵巻」と呼ばれていた。近年、美術や文学の両方面において、この絵巻における時間の重層化、時間の流れを認める論文が発表されつつあるが、先行研究における時間の問題は「個別の景物」「時間を象徴するモチーフ」「複数の場面の相」などのように限られていたと思われる。 本稿は、「東屋一」の画面が、物語の推移や展開を含んだものとして描かれていることを確認したものである。それは、佐野みどり氏が「段落式絵巻」には見られず、「連続式絵巻」の特徴として説明した、ストーリテリングの技法とも通じるものではないだろうか。
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College of Liberal Arts > Department of Japanese Language and Literature > 1. Journal Articles

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KIM, Soo mi
문과대학 (일어일문학과)
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