식민지 조선에서의 도한일본여성의 현실 -현모양처와 창부의 경계적 존재로서의 조추(女中)를 중심으로-
- Authors
- 김효순
- Issue Date
- 2010
- Publisher
- 고려대학교 글로벌일본연구원
- Keywords
- 植民地朝鮮; 女中; 『朝鮮』; 文芸欄; 良妻賢母; 娼婦(Korea during the Japanese Colonial Rule; Jochus; Chosen; Literary Art Section; A wise mother and good wife; A prostitute)
- Citation
- 일본연구, no.13, pp.349 - 370
- Indexed
- KCI
- Journal Title
- 일본연구
- Number
- 13
- Start Page
- 349
- End Page
- 370
- URI
- https://scholar.korea.ac.kr/handle/2021.sw.korea/134647
- ISSN
- 1598-4990
- Abstract
- 日本による朝鮮侵略は政治家や官僚によってばかり行われたのではなく、数多くの無名の人々も朝鮮に渡って日本の侵略を底辺で支えていた。しかし当時植民主義と帝国主義を主張する日本の上層部の論理とは違って韓国に移住してきた日本人たちは現実的に個人によっていろいろな悲哀を経験するようになる。しかし彼らの現実が窺える資料は多くもないし、研究者の注目の対象になったことも多くはない。特に日清戦争と日露戦争の後、植民政策が安定化するにつれ家長について、あるいは出稼ぎのために多くの女性たちが朝鮮へ渡航したが、彼女たちが植民地朝鮮でどのような現実を体験したかということに関しては、明らかになっていない。本論文では当時朝鮮で日本語で刊行された総合雑誌 『朝鮮』の文芸欄の二つの作品 「玄海灘」 「見勝手」を通して日本の渡航女性の現実を検討した。「玄海灘」には主人公澄子の悲哀を通じて、女性の性(貞操)が夫という男性のために存在する言説への批判意識が現れている。植民地朝鮮でも日本国内以上に植民政策の実現のために良妻賢母イデオロギーとともに貞操の重要性が強調されていたのである。これは自分の意志と関係なく家長である夫について危ない旅行をせざるを得なかった当時の女性たちの生き方を見せているといえる。「見勝手」はよりいい労働條件を求めて渡航した澄子という女中が植民地朝鮮で経験する挫折過程を描いた作品である。彼女の渡航の目的は経済的な利益にあるが、彼女の労働條件は自分の意志とは関係なく雇い主の意志によって決まってしまう。さらに彼女は貧しい親に支給された一年半分の給金と旅費のため、自分の身体を抑圧される存在として描かれている。また封建的温情主義に基づいた 「家事見習い」という機会も与えられなく人格的に侮られるが、彼女にはそれに対抗できる力がない。つまり、彼女は経済的利益からも家事見習いをして良妻賢母となろうとする希望からも裏切られる存在なのである。そのような状況に処している彼女の前にはよりいい労働條件を提示しながら甘言、欺罔で密航させ娼婦に転落させようとする、国家で制度的に認めた公娼システムが待っているだけである。女中たちは日本国内以上に植民政策の実現のために良妻賢母イデオロギーが強調されている植民地朝鮮へ、結婚して良妻賢母になることを願って渡航したが、いつでも娼婦に転落する危険性のあるきわどい現実に露出されてしまったのである。
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Collections - College of Liberal Arts > Korea University Global Institute for Japanese Studies > 1. Journal Articles
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