인간중심시대 문학의 예술적 기능The Artistic Skill of Literature in the Age of Humanism
- Other Titles
- The Artistic Skill of Literature in the Age of Humanism
- Authors
- 김채수
- Issue Date
- 2008
- Publisher
- 한국일본어교육학회
- Keywords
- 人間中心時代; The Age of Humanism; 日本文学; Japanese Literature; 小説; Novels; 来世; The Future Life.
- Citation
- 日本語敎育, no.43, pp.123 - 145
- Indexed
- KCI
- Journal Title
- 日本語敎育
- Number
- 43
- Start Page
- 123
- End Page
- 145
- URI
- https://scholar.korea.ac.kr/handle/2021.sw.korea/134960
- ISSN
- 2005-7016
- Abstract
- 人間中心時代とは人間の信仰心に基づいて形成された神中心的思考を捨てて彼の理性に立脚して形成され人間中心的思考を確立していった時代を言う。この時代における人間の生の目標は人間が来世ではない、ちょうどこの現世の中で芸術を利用して精一杯美的に生を実現していくことに置かれていると言える。
人間中心時代における最大の芸術ジャンルは文学であり、特にその中でも小説文学ジャンルである。それは科学を基盤として起きた産業革命と市民革命などを通して産業社会とか市民社会などが確立していく過程で形成して出来たものである。またそれは人間中心的思考の中に陷没している人間を主人公とする文学ジャンルである。
この場合、小説文学の芸術的機能は人間中心時代の初半では合理主義、ナショナリズム、資本主義、社会主義などを助長して人間中心的思想を啓発していく手段としてその役割を果たと考察される。しかしそれはその時代の後半に至り、人間中心主意の病弊を克服していく手段として用いられることになったのである。
それが人間中心的思想の啓発手段としての役割を果たしたのは19世紀のリアリズム文学の時代であったとすれば、人間中心主義病弊の克服方法を提示したのはほかならぬ20世紀前半の実存主義文学での時代であった。19世紀のリアリズム文学は人間中心的思考のもたらした、人間自分自身の生に対する過大な欲望を叱り責める手段であった。それにたいして20世紀前半の実存主義文学とは人間の生に対する虚無意識を呼び起しその意識を生に対する美的意識へと転換させていく手段としての役割を果たしていったものだと言える。以上が人間中心時代における文学の主な芸術的役割だとするならば文学のそうした役割はどう行われることになったのか。こうした人間中心時代の文学の芸術的機能とは西洋のキリスト教文化圏の場合人間中心的思考の結果として現れた、西洋人の来世に対する否定的態度によったものである。
東アジアの儒佛教文化圏の人々も西洋からのそうした人間中心思想を受け入れ、自民族及び自国民中心の思想であるナショナルズムの中に陥没していった。そうしたナショナルズムの時代における文学の芸術的機能はそのナショナルズムを啓発していく手段としての役割を果たしていったのだが、戦後に至っては儒教の天神及び祖上神とか佛教の極楽淨士などが否定されいくことにあって実存主義文学が出現した。しかしそれは来世が否定される現世において人間箇箇人がどのように生の生き甲斐を感じていくかという問題を取り扱っていたのではなく、その箇箇人が国家とか自分の属している集団などとどのように関係をもっていくのを問題にしていったのである。
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Collections - College of Liberal Arts > Department of Japanese Language and Literature > 1. Journal Articles
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